ドローンの初心者だけどドローンレースが面白そう。でも何から始めたらいいのかさっぱりわからない…。
レースと言えば大きなドローンで迫力のあるものを想像しがちですが、ドローンの重量や資格の有無によって色んな種類に分けられています。
ドローンの楽しみ方って幅が広いですね
今回の記事では
- 初めてドローンレースを楽しむためのルールがわかる
- レースに参加する資格がわかる
- ドローンレースはスポーツのように階級が分けられている
- 初心者が操縦テクニックを身につける練習方法がわかる
- ドローンレースを主催している団体がわかる
- ドローンレースを経験した後の新しい未来が見れる
レースを楽しみながらドローンの操縦テクニックを身につけましょう。
初心者にもわかりやすい!ドローンレースの基本ルール3つ!
そもそもドローンレースってどんなものでしょうか。
機体を個人ごとに持ち込んで定められたコースを周回して争います。
- 決められたコースをタイムアタックして競う
- 設置されたゲートやフラッグを通過してコースを飛ばす
- ドローンレースにも失格になる基準がある
予選や本選によっても勝敗のつけ方が異なりますので一例としてご紹介します。
①決められたコースをタイムアタックして競い合う
ドローンレースはコースの途中にセンサー付きのゲートが用意されています。
ゴールした時のタイムを競いますがゲートをくぐらないとその時点で失格になる厳しいレースです。
大会ではコースが2つに分けられていることが多いです。
・FPVレース(赤のコース):ゴーグルを付けて飛ばす目視 外コース
・目視レース(青のコース):目で見える範囲で飛ばす目視コース
赤のFPVレースはテレビ番組やYouTubeでタイニーフーブという30g〜50gのマイクロドローンレースが多く見られます。
上下左右に機敏に飛ぶドローンは小さくても迫力があります。
FPVゴーグルを使うとドローンについたカメラの目線が目の前に映し出されるので鳥のように素早く自分が空を飛んでいる特別な気分になれます。
青の目視コースはFPVゴーグルを使用せずに目の届く範囲で行うレースです。コース設計も複雑ではないのでドローンを始めたばかりなら目視レースから始めるといいでしょう。
②設置されたゲートやフラッグを通過してコースを飛ばす!
レースのコースには必ず「ゲート」が設置され通過するとラップタイムを測れるようになっていて設置されたセンサーがドローンの通過を認識し1000分の1秒もの速度で計測しています。
レースによっては設置されたゲートを通過しないと失格になる場合もあります。
自分のドローンの向きや高さ、決められたコースを短時間で飛ばすために日常の飛行練習は大切です。
③ドローンレースの途中でも失格になる場合がある!
失格基準はレースを行う団体やレースの内容によって違いがあります。
- 飛行できなくなった時点で失格
- 墜落した時点で失格になるレースもある
- 意図的にクラッシュをさせた場合
ドローンレースは複数の選手と同時に競い合うことが多いです。
自分の操作ミスで機体が故障して飛行できなくなる場合はゴールができないので失格になるのは当然ですが、チーム戦で勝つために意図的に相手にぶつかったり逆走するなどの危険な行為も失格になります。
ドローンはスポーツです。
飛行技術を身につけてフェア戦いましょう。
ドローンレースってスポーツのように階級が分けられている?
ドローンレースは公平性を期すためにボクシングや車のレースのように階級が分けられています。
F1と乗用車が一緒に走っても結果は見えていますよね。
ここではJDRA(Japan Drone Racing Association)の公式ルールブックを例にご紹介します。
JDRAのルールでは誰でも参加できるように9つのカテゴリーに分けられている
カテゴリー | 重量制限 | 資格 | 航空法 |
---|---|---|---|
FPVレーシング(X) | 2kg | 必要 | 適用 |
FPVレーシング(S) | 1kg | 必要 | 適用 |
FPVレーシング(M) | 199g | 必要 | ー |
FPVレーシング(T) | 30g | 必要 | ー |
FPVフリースタイル | 1kg | 必要 | 適用 |
目視ドローンレース(M) | 80g | ー | ー |
FPVレーシング(X2) | 2kg | ー | 適用 |
障害物ドローンレース | 80g | ー | ー |
ドローンスカイバトル | 100g | ー | ー |
レースに参加するのに必要なのはドローンではなくアマチュア無線4級以上の資格です。
ではなぜアマチュア無線の免許が必要なのでしょうか?
FPV飛行は速度も早く細かな動きがレースの勝敗に左右されるので通常の電波とは違うタイムラグの少ない5Ghzの電波を使用します。
一般的なドローンは私たちが使っている携帯と同じ2.4Ghzなんです。
時速100kmもの速度で細かい動きを行うため、実際のドローンとゴーグルの間に少しでも誤差があるとクラッシュも免れません。
圧倒的な速度でレースを競うFPVレースは高度なテクニックが必要です。
航空法の詳しい知識やアマチュア無線の資格もいらない目視ドローンレースが初心者にも取り組みやすい理由です。
ドローンを操縦するパイロットには基本的な心得がある!
レースをするのにドローンの資格は必要なくてもパイロットとして知っておかなければならない心得があります。
- 飛ばしてはいけない場所8つ
- やってはいけない飛ばし方10種類
ドローンは航空法という空の法律で安全を守られており飛ばしてはいけない場所と厳守するルールがあります。
資格を持っていない方も万一の事態を想定して最低限度の知識を身につけておきましょう。
レースを始めるためのドローン選び!おすすめの6選!
ドローンレースに参加するためにはまずレース向きの機敏な動きに対応できるドローンが必要です。
・ドローン本体
・操縦機(プロポ)
・バッテリー(予備含む)
・充電器
・予備のプロペラ
・フライトチェックリスト
まずはアマチュア免許4級の資格がいらない「目視レース向き」のドローン3機種をご紹介します。
Holy Stone レースドローン 2.4GHz 4CH 6軸ジャイロ HS150
レースのスターターキットとして人気でこれからレースの練習を始める方にぴったりです。
プロポと予備バッテリーが付属している上に時速50kmの速度!このプライスは初心者に嬉しいですね。
機体がどこを向いていても操縦者から見た方向に機体が動くヘッドレスモードは操縦に慣れていない方でも感覚的に操縦を楽しむことができます。
ブランド | Holy Stone Toys |
材質 | プラスチック |
電波 | 2.4Ghz |
重量 | 83.5グラム |
サイズ | 16.5 x 16.5 x 5 cm |
ジャイロ機能 | 6軸 |
Eboyu-ミニレーシングドローンZT-991
初心者でも簡単に飛行できる機種でワンタッチ離陸、着陸ができます。
ヘッドレスモード付きなので直感的に操縦できるのが特徴。しっかりとしたプロペラガードが付いているので室内でも気にせずに飛ばすことができます。
練習機としてもピッタリです。
ブランド | eboyu |
材質 | ABS |
電波 | 2.4Ghz |
重量 | 91グラム |
サイズ | 32 x 20 x 7.5 cm(展開時) |
ジャイロ機能 | 6軸 |
ハイテック エックスケー X100 RTFキット
小型軽量でアクロバティックな飛行ができ6軸ジャイロにより安定性も実現しています。
送信機で絶大な信頼のあるFUTABAのプロポも使用可能(S-FHSS互換プロトコル採用)。
自宅での練習にもぴったりのサイズです。
ブランド | ハイテック マルチプレックス ジャパン |
材質 | ブラシレスモーターとカーボンフレーム |
重量 | 37グラム |
電波 | 2.4Ghz |
サイズ | 14 x 14 x 4 cm |
ジャイロ機能 | 6軸 |
飛行テクニックを磨いてFPV(First Parson View)飛行ができるようになるとレースがさらに高度になり迫力あるレースが楽しめます。
続いてアマチュア無線4級の資格が必要な3機種をご紹介します。
WALKERA Rodeo 110
安定飛行で定評のある海外メーカーWALKERAのレーシングドローンです。
操作性とパワーのバランスが優れているのでレースに活躍できそう!FPV飛行を楽しむなら別売のFPVゴーグルが必要です。
※2022年6月20日より機体登録が義務付けられます。(100g以上)
ブランド | ワルケラ(WALKERA) |
材質 | 記載なし |
電波 | 5.8Ghz |
重量 | 147グラム |
サイズ | 101 ×117 ×55mm 重量 |
ジャイロ機能 | なし |
Emax Tinyhawk 75mm F4 Magnum Mini
本体、プロポ、ゴーグルがセットになったレーシングドローン。
強力なプロセッサーと超高速ジャイロシステムでスムーズな飛行ができるミニチュアレーシングドローンです。
※2022年6月20日より機体登録が義務付けられます。(100g以上)
ブランド | yeishing |
材質 | 記載なし |
電波 | 5.8Ghz |
重量 | 147グラム |
サイズ | 101 ×117 ×55mm 重量 |
ジャイロ機能 | なし |
BETAFPV Cetus FPV Kit
本体、FPVゴーグル、バッテリー、チャージャー、予備品などFPVレーシングに必要なものが全て揃っています。
クラッシュした時や制御不能になった時に自動的に地面にランディングしてくれるセルフプロテクション機能付き。初心者にとって嬉しい機能が付いています。
手のひらにすっぽりと入るタイニーフープドローンで可愛らしく女性にも人気です。
ブランド | ARRISHOBBY |
材質 | 記載なし |
電波 | 5.8Ghz |
重量 | 65グラム |
梱包サイズ | 30 x 20 x 15 cm |
ジャイロ機能 | 記載なし |
初めてのドローン選びはインスピレーションが大事。
まずはおもちゃを買う感覚から始めてみましょう。
ドローンレースをやってみたいけど… 練習場所と練習方法の悩みを解決!
ドローンの悩みはまず練習場所と練習方法ですね。
公園などの公共施設では多くの自治体が飛行を禁止していて気軽に飛ばせませんよね。
ドローンを練習する場所はいくつかありますが
- 自宅で練習する
- ドローン練習場で練習する
- フライトシミュレーターで画面練習する
- ドローンスクールに行く
①自宅で練習するなら許可もいらない!
自宅なら費用もかからずに練習できますね。
屋内なら航空法の規制も関係ないのでどの大きさでも自由に飛ばすことができます。
- 高さの感覚をつかむために上昇、ホバリングを繰り返す
- 移動の感覚をつかむために目印をつけて左右の移動を繰り返す
- 奥行きの感覚をつかむために前後の移動を繰り返す
図解入りでわかりやすく紹介しています。
現役インストラクターが語るマイクロドローン飛行練習!自宅で完全習得するコツ!
②少し費用をかけてドローン練習場へ行く!
各地にはドローン練習場があります。
ドローンパークのように広大な自然の中で飛ばせる場所もあれば、ドローンスクールは練習場など1時間3,000円〜5,000円くらいで場所を貸してくれる所もあります。
どちらも長く飛ばすためには予備のバッテリーや充電器が必要ですね。
コンセントが使えない場所もあるので長時間飛ばすために携帯用の発電機を持っていく必要があります。
③フライトシミュレーターで画面練習する。
実際にドローンを操作しているかのようにリアルな飛行体験できる方法にシミュレータがあります。
パソコンにインストールするタイプとスマホアプリをダウンロードするタイプがありどちらも練習におすすめ!
実際に多くのドローンスクールでも講習の内容に取り入れられている練習方法です。
- バッテリー容量の心配がいらないのでずっと飛ばせる。
- 音がしないので時間を気にせず練習できる。
- 外出しててもスマホで練習することもできるアプリもある。
フライトシミュレータも色々と種類があります。
DJI フライトシミュレーター
Windowsのみ対応しています。
風、地形、墜落のシミュレーションなどがあり、リアルな飛行体験ができます。何と言ってもドローンの大手DJIなのでMavicやFantomなどの機種が用意されています。
スキルアップのための3つのトレーニング方法があり視点の切り替えも可能です。
無料トライアル版も用意されているので試してみてはいかがでしょう。
FPV Freerider
臨場感のあるFPV飛行が楽しめるスマホアプリです。
ドローンレーサー育成のために使用されるもので無料版と有料版があります。
無料版のバージョンは砂漠のみですが、フルバージョンの有料版ではシーンやセットアップなど自由に設定することができます。
お手持ちのコントローラー(プロポ)を使用できる場合があるのでプロポをお持ちの場合は確認してみてください。
REAL FRIGHT 9.5
最新の技術を用いて機体の細部までこだわり再現されたグラフィックが特徴のフライトシミュレーターで、Windows PC専用のソフトです。(CDインストーラ付き)
プロポが付属しているので初心者の方は迷わず練習を始めることができますね。
ドローン以外にも飛行機やヘリなど合計130機種以上の機種が登録されていますのでいろんな飛行を楽しむことができ、実際の飛行に近い精度で練習することができるのも魅力です。
風速設定もできるので、ドローンが流される感覚も身につけることができます。
何と言ってもホバリングの練習にはぴったりです。
これで自宅での練習も万全ですね。おうち時間を有意義に過ごしましょう。
④ドローンスクールに行く。
飛行技術と航空法の知識が最短で身につくのはドローンスクールです。
独学と比べて費用はかかりますが、2022年に国家資格になることを考えれば正しい知識と技術は欠かせません。
今後の将来性を考えればスクールという選択肢もあるでしょう。
スクールは自分のスキルに合わせて教えてくれるので独学よりもはるかに価値があり、短期間で技術も向上します。
特に2022年はドローン改革の年で様々な変化があります。
- ドローンの機体申請が義務付けられる
- 資格を取るといつでも飛ばせる「包括申請」を手に入れることができる(予定)
- 2022年12月にドローンが国家資格になる
- DIPSとFISSという飛行の申請方法が少し変更される
今後ドローンはますます身近になってきます。
関心があったらお近くのドローンスクールで体験されることをおすすめします。
遊び気分DE気軽に飛び込んでみましょう。
体験するだけで、入校しなくてもいいので安心です。
スカイファイト神戸でドローンパイロットへの一歩を踏み出そう♪
ドローンレースを主催している大きな団体3つ!
国内にはドローンレースを行っている代表的な団体が3つあります。
- JDRA(一般社団法人日本ドローンレース協会)
- Drone Impact Challenge実行委員会
- JDL(一般社団法人ジャパンドローンリーグ)
①JDRA(一般社団法人日本ドローンレース協会)
参加資格、ルールなどドローンの重量に応じて「階級(カテゴリー)」に分け、公平性のあるレースになるよう公式ガイドブックを策定した団体です。
- 目視レース
- 目視マイクロドローンレース
- FPV(目視外)レース
- FPVマイクロドローンレース
- 障害物ドローレース「NINJA 忍」
機体のフレーム、プロペラ、モーター、バッテリーなどの大きさによって細かく分類されています。
とてもわかりやすく、参加したくなるレースばかり。今後のドローンレースの基準になるかも知れませんね。
②Drone Impact Challenge実行委員会
日本で初めてプロのドローンチーム「RAIDEN」を発足させ世界規模のドローンチャンピオンズリーグに日本勢で初めて参加した実績を持つ団体です。
国内のいろんな場所で活発にレースを行いドローンレーサーの育成にも貢献されています。
時速100km以上の速度で飛行するドローンは迫力がありますね。チャンスがあれば私も一度参加してみたいです。
③JDL(一般社団法人ジャパンドローンリーグ)
ドローンはトーナメント戦で行われるのが一般的ですが、唯一「リーグ戦」を採用されている団体としても有名です。
一回戦で敗退することなく性別や年齢に関係なく平等にチャンスを与えてくれます。
選手向けのチケットはいつも10分ほどで売り切れてしまうほどで、開催地から離れた九州や東北などから参加する選手も多いそうです。
2022年はドローン改革の年なのでそろそろレースが再開されるかもしれません。
時々団体のページをチェックしてみましょう。
ドローンレースは単なる遊びじゃない!自分の魅力を引き出す力がある!
ドローンレースは話題のeスポーツです。TVで特集されることは少ないですが、ネットでは大きな話題を呼んでいます。
年齢、性別に関係ないので誰にでも平等にチャンスがあります。
最年少優勝の記録を打ち立てた上関風雅選手
小学3年生からドローンをはじめた上関風雅君は、2019年に最年少で優勝を果たし天才少年と呼ばれるまでになりました。多くのレースに参加して中学生になった今も実績を残し続けています。
ゲームスティックの扱いに慣れた世代の子供たちはドローンテクニックを最速の感性で身につけていきます。
プログラミング的思考は子どもの頃に育まれる!【スキャモンの発育曲線】
中学生までに始めると将来にも期待が持てますね。
高校卒業前にドローン空撮会社「スカイジョブ」を起業した高梨智樹選手。
幼い頃からディスレクシア(識字障害)で引きこもりがちだった高梨少年がひとつの動画をきっかけに16歳でドローンを始め、わずか半年で国内大会で優勝!日本代表となりドバイの世界大会に参加しました。
2019年にはTV番組「情熱大陸」にも出演。今では行政や企業、TV局からのオファーで様々な仕事を行なっています。
年齢や性別に関係なく競える、
障害さえ乗り越えて少年が未来を切り開くだけの魅力があるんですね。
二人の歩む道はこれからの少年たちへ明るい光を照らしてくれることでしょう。
まとめ 初心者でも楽しめるドローンレース!6つのポイントでスキルをアップ!
誰でも最初は初心者です。
新しいことは周囲の友人や同じ年齢の人が取り組んでいないこともあり
やってみたかったけど結局あきらめてしまった….。
自分の気持ちを動かすような出来事は待ってるだけではいつになっても現れません。
これまでと変わらない暮らしを送るか、これまでにない新しい自分を創り出すか。
判断するのはあなた自身です。
レースを始める6つのポイントで第一歩を踏み出して新しい道を見つけるのも選択のひとつです。
- 初めてドローンレースを楽しむためのルールがわかる
- レースに参加する資格がわかる
- ドローンレースはスポーツのように階級が分けられている
- 初心者が操縦テクニックを身につける練習方法がわかる
- ドローンレースを主催している団体がわかる
- ドローンレースを経験した後の新しい未来が見れる